【ジュネーブAFP時事】スイスの情報機関「連邦情報局(FIS)」は26日、年次報告書を公表し「主にロシアや中国のスパイがスイスに突き付けている脅威は依然として大きい」と厳しい認識を示した。



 ジュネーブには国連欧州本部があり、外交官が多いが「外交官に偽装したロシアのスパイがスイスは欧州でも一、二を争うほど多い」と指摘した。

 記者会見したFIS幹部は「ロシアが外交官などとして首都ベルンやジュネーブに派遣している約220人のうち、少なくとも3分の1が情報機関のために働いている」と分析した。

 幹部によれば、中国の情報機関は、外交官の偽装をあまりせず、表向きは科学者や記者、会社員として送り込む。欧州での活動は強化されてきており「(踏み越えてはならない)一線を現場は必死になって(中国のスパイに)示している」のが現状だと説明した。