22年度の税収71兆円へ 3年連続で過去最高、初の70兆円超え

東京都千代田区霞が関、山本裕之撮影

 2022年度の国の一般会計の税収が前年度より約4兆円増え、71兆円強となる見通しであることが分かった。70兆円台に乗るのは初めてで、3年連続で過去最高を更新する。コロナ禍からの企業の業績回復のほか、物価高の影響が大きく、主要な3税である消費税、所得税、法人税がいずれも増える。

 税収は19年10月に消費税率を10%に引き上げた効果などで20年度に60・8兆円と過去最高を記録、21年度はそれを上回る67・0兆円だった。政府は22年度の税収を68・3兆円と見込んでいたが、上振れする。

 所得税は前年度の21兆円から増えて、22兆円台となる見通し。背景には物価高の影響がある。22年度分の毎月勤労統計調査では、物価を考慮した働き手1人あたりの「実質賃金」は前年度比で1・8%減ったものの、「名目賃金」は1・9%増えた。物価高や人手不足を背景とした賃金の引き上げや、株主への配当増加などが所得税の増加につながったとみられる。

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