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昨今の日本の大レースにおいてはディープインパクト産駒がやはり目につきますが、ディープインパクトの仔に栗毛系(栗毛および栃栗毛)は出現しません。 もしも栗毛馬をあまり見かけなくなったと思ったとしたなら、このことがその理由のひとつであることが十分に考えられるでしょう。

ディープインパクトのような鹿毛系独特の濃色を誘発する遺伝子を通常「E」と呼びます。 Eの対立遺伝子は「e」であり、E は e に対して優性(顕性)です。 各馬の遺伝子型は EE、Ee、ee のいずれかですが、栗毛系になるには遺伝子型が ee となることが絶対条件であり、遺伝子型 EE の馬は仔に遺伝子 E しか授けないため、 仔の遺伝子型は必然的に EE または Ee となり、絶対に栗毛系にはなりません。 このことから、ディープインパクトの遺伝子型は EE であると推定されるわけですが、マンハッタンカフェ、ロードカナロアなども同様です。