ワイはミシュラーンの調査員
今日はちまたで有名なおsioに来た
入店からの第一印象は問題ない。決して広くはないのに窮屈さを感じさせない。
笑顔で迎え入れてくれたクマのようなシェフ 彼の笑顔はとても眩しかった。
案内された席は掃除が行き届いており 敷かれたシートもシワの1つもない。
とりあえずワイは最初にご飯ものを頼んだ。 これはワイのルーティーンである。
日本人たるものやはりまずは 白いご飯を使った料理を食べなければ…
「熱々 ジューシー チャーシュー丼を1つください」
ここはフレンチレストランでありながらなんと 丼物があるのだ。それも格別に上手いらしい。

5分後。
香ばしい匂いとともに テラテラと黒光りするチャーシュー丼が私の元へと届く。
箸の置物は象牙をあしらったものでピアスにも良さそうな芸術性だった。
その箸でタレのかかったネギ、肉、ご飯を一纏めに口へ放り込む。
「んっ!ンンンっ!」
こ、これは!肉は豚なのにタレに使われている出汁は明らかに鴨の出汁!それも これはブイヨンなどを使って赤ワインと一緒に煮込んでいる!なるほど 一見和風のようだがやはり ここはフレンチレストランなのだ!しかも これは甘ったるい タレを焦がし醤油でしっかりとまとめている……そして驚きなのか このチャーシューの弾力だ。水分を逃がすことなく 脂身をプリップリの状態で保っている。
そのおかげで ホロホロのご飯の中に確かな弾力とコリコリ感が ハーモニーを生み出し 私の味覚を刺激してくる!
そして たまに主張をしてくる この白髪ねぎ これもたまらない!
ほろほろ ぷりぷり シャキシャキ……
私は全てを掻き込むとすぐにその場を立ち上がった。会計だ。もう十分だ…ここの店は三ツ星に値する。
レジの対応は女だった。子供を抱えていることから おそらく シェフの妻だろう。
どこかで見たような気もするか一体どこで見たのか思い出せない 確か テレビで見たような気がする……ひとつ確かなのは彼女の笑顔はどこまでも眩しく 今の家庭がとても幸せなのだろうということだった。