「蚊に刺され&日焼け」で119番なぜ? 誰でも無料は日本だけ、悪質利用が増加! 求められる対策、海外との違いとは
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「誰でも無料」の救急車は世界でも異例? 驚くべき救援依頼の実態…その対策は?

 いざという時に119番に通報すれば、必ず来てくれる救急車はとても頼もしいサービスです。
 
 しかし、近年では救急車が適切に利用されていないケースもあるようです。
 
 日本では原則として、要請があれば救急車を出動させてきたこともあり、救急車サービスをただの移動手段として捉える行為が増えているようです。

 総務省消防庁によると、2020年に出動した症状は、約半数が救急搬送の必要がない「軽症」でした。

 この中には本来救急車を必要としなかった人もいると考えられ、救急車をタクシー代わりに使うような行為が増えていると言えそうです。

 中には、病院に搬送したあとに、「連れてきてくれたのだから帰りも送ってほしい」などと訴える利用者もいるようです。

 また、気軽に要請できるためか、何度も繰り返して利用する人もいます。

 ほかにも、緊急性が低いと思われる要請事例が多々あります。

 自分で病院などに行けそうなものとしては、「蚊に刺されてかゆい」、「海水浴に行って、日焼けした足がヒリヒリする」、「紙で指先を切った」といったものが挙げられています。

 さらに、「病院でもらった薬がなくなった」、「今日入院予定日だから、病院に行きたい」、「ヘルパーを呼んだが来てくれないので、救急車を呼んだ」など、移動手段として要請しているものもあります。

 また、2022年の東京消防庁への通報は、およそ2割が「コロナで陽性になったらどうしたらいいか」など緊急性のない内容だったといいます。

 通報が集中してつながるまで2分以上かかったケースもあり、本来の救急サービスに支障が出ているようです。