「子を産み国に貢献する私たちの生活水準が
子を養うことにって下がるのは不公平だ。独身税を課し子供がいる家庭に充てよ」とまくし立てたのは
全ドイツ婦人連盟(AGFU)代表のターニャと名乗る女であった。
私は一呼吸置き、彼女に尋ねた。「君は自分の意思で結婚し、子を産んだのかね」
彼女は予想外の質問だったのか、呆気に取られたように目を丸くして「…はい」とだけ答えた。
私は目を見開き「よろしい、君の主張していることはザワークラウト(キャベツの発酵料理)の如く、思わず鼻をつまみたくなるような暴論に過ぎない。
自分の意思で子を産みながら養育費がかかるからと独身から金を奪うとは。
自分の"意思に反して"パートナーに恵まれず独身になっている人々はどうなるのだ」と返した。
すると彼女はヴァッツマン山にかかる赤々とした朝焼けのように顔を紅潮させながら「しかし私は子を産み国に貢献を…!」と続ける
流石の私も我慢ならず「私が嫌いな人種は2種類だ
"ユダヤ人"と"都合のいいように愛国を騙る大うつけ"だ!」と思わず語気を荒らげてしまった。
――――――アドルフ・ヒトラー著『我が闘争』より