「徹也へ-」。大阪拘置所に勾留されている山上被告へ、伯父が手紙を送ったのは、奈良地裁での不審物騒ぎの後だった。

「公判前整理手続きは国民の中から選ばれた裁判員に法曹三者(裁判官、検察官、弁護士)が、かみくだいて、分かりやすくする手続き。素人の徹也が出席して、どうする。自らの主義や主張をする場ではない」。元弁護士の立場から被告の出席は弁護する側には「迷惑だ」とはっきりと伝え、注意した。

山上被告が出席して行われる予定だった6月12日の第1回公判前整理手続きは、地裁に届いた不審物騒ぎで中止になった。不審物騒ぎを知り、伯父はすぐに手紙を送った。

忠告を聞き入れた山上被告は「自分が出席することで騒ぎが起きたということもある。次回はよく考えてみたい」と弁護団へ伝えたという。伯父は「徹也は手紙の内容を理解し、納得したのだと思う」と話した。

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