>>538
当時の二軍監督のコメント

楽天の創設1年目の2005年から2軍監督を務めていた松井氏は当時、外野手として入団してきた枡田を内野手として育てる決断を下した。
「最初は外野でしたが、外野であの足と長打力だったら、レギュラーにはなれない。でも、ショートであれば、あの打撃は希少性があって、すごく際立つ。ショートでダメだったらセカンドに行かせて、セカンドでダメだったらサードに行かせて、ファーストに行かせて、ダメだったら外野でいい」。そう考え、内野で使い始めた。

 枡田はプロ2年目の後半には頭角を現し、1軍デビューも果たした。
しかし、1軍に定着することはできず、戦いの場は2軍が主だった。
松井氏は2軍監督として枡田を主にセカンドで使い続けたが、当時は期待に応えるようなプレーをできていなかったという。

「慎太郎を2軍のセカンドで起用する時には、沖原とか吉岡とか鷹野といった実績のあるベテランをベンチに置いて使うことになります。こちらはある程度、(ベテランに対して)“知らん顔”してやっているけど、彼らの思いを考えたら、思うところがあった。
ただ、慎太郎はそんな中でタラタラ、タラタラやっていた。時代の流れだから、若手に変わっていくのは当然なのですが、慎太郎にもベテランの思いを背負ってほしかった。下手くそでもいいから一生懸命やりましょうと。納得させるようなことをベテラン連中に思わせればいい。それで『お前が出るためにどれだけベテランに負担をかけているんだ』とキツく怒ったんです」