相談者
【Q:妻の目覚まし音がうるさい(会社員・30代・男性)】
 「僕はいつも仕事で忙しく、深夜に帰り、昼ごろまで寝る生活をしています。ですが、妻は朝7時に目覚ましをかけているので、毎朝起こされてイラっとしてしまいます。
 これがイヤで寝る部屋も別々にしたのに、まだうるさいんです。もう少し気を遣ってくれてもいいと思いませんか?」

押井「そういう男をわたし、身近で知ってます。宮崎駿という人ですが」

――でも押井さん、宮崎さんは結婚生活してますよね?

押井「でも、家には帰りたくないんだという人です」

――じゃあ、宮崎さんの対処方法は「家に帰らない」ですか?

押井「宮さんも鈴木敏夫も同じ。家庭内下宿している。家庭内難民とも言いますけどね。奥さんは全然相手にしてくれないし、帰宅しても自室で本を読んだりして寝るだけ。
ご飯も外ですませて家では食べない。それでも表面上は結婚生活を続けていることになっている」

押井「それに宮さんはすごく細かい。一度、山賀(博之)と庵野(秀明)、前田(真宏)の4人で宮さんの別荘に行ったことがあるんだけど、宮さんはがみがみ怒ってばかり。この3人は本当に何もしないから、仕方なくわたしがご飯の支度をやっていた。
 で、そのあと、宮さんはちょっと仕事ができて東京に2日くらい戻ることになったんだけど、その留守中、味噌漬けにした豚肉の塊を見つけて、みんなで完食した。まあ、庵野は偏食男なんで、食べなかったけどね」

――宮崎さん、ショックを受けてたんじゃないんですか?

押井「そう、メチャクチャ怒った。豚肉は宮さんの大好物だから、「何であんなヤツらに食わせるんだ!」ってすごい剣幕。
 で、何が言いたいかというと、宮崎駿というおっさんは、誰と暮らすのにも向いてない。向いてないけど、ひとりでいることにも耐えられない。本当にやっかいなおやじなんだということですよ」

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