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ジブリ、大ヒットへの道【改訂版】

ナウシカなんて都内の上映がたった9館のスタートだった
配給の東映(後にトトロ&火垂るの配給を拒絶して、怒った徳間に
東宝に乗り換えられた)から「この時期なら劇場が空いてるから」
と指定された時期に公開したのに、東映は同日に大林宣彦のアニメ
「少年ケニヤ」を大規模公開する失礼な態度だった

ラピュタはシリーズ第二作みたいに見られてナウシカの配収を
越えられずナウシカの信用貯金がなくなる
(だから宮崎駿は常々「今頃になってラピュタが一番良かったなんて
言ってる奴見ると腹が立ちますよ」と言ってた)

トトロ・火垂るは東映が「こんなもん売れん」と配給をキャンセル
してきたので、徳間社長が友人の石田社長に頼み込んで
(実際は製作中の「敦煌」を人質にして)
東宝配給にねじ込んでもらったものの、GWですらない端境期の
短期間公開で口コミが広まる間もなかった

しかしトトロが映画賞を総ナメ、テレビ放送が大反響をよび、
一方で映画関係者には「宮崎なんて配収右肩下がりじゃん、
次で終わりだな」と言われてカチンと来た鈴木プロデューサーが
初めて本格的に宣伝活動に乗り出し、かくて魔女宅が大ブレイク、
大コケ監督の定評があった高畑勲まで、「おもひでぽろぽろ」で
ヒットメーカーになってしまう事態に

ローマは一日にして成らず