和田と多田野の関係好き

和田と同じ「松坂世代」の一人でもある多田野氏は2008年から14年までの7年間、日本ハムで通算18勝を記録。その前には米大リーグにも挑戦しており、04年にインディアンス(現ガーディアンズ)で1勝を挙げた実績の持ち主でもある。

東京六大学では多田野氏が立大、和田が早大のエースとして、何度も緊迫した投げ合いを演じた。そんな経験から、今でも和田は「自分たちの世代でもトップクラスの投手。多田野と投げ合うときは、先に点を与えたら負けと思って必死でしたからね」と尊敬の念が色あせることはない。

 9日もブルペン投球直後、和田の方から「どうだった?」と自身の状態を確認するシーンが見られた。ペナントを争うライバル球団の“偵察隊”とはいえ、互いを認め合う関係だからこそ感想を求めたのだろう。「この年齢で第一線でやり続けている。それだけでもすごいのに、ローテ争いまで。本当に頭が下がります」。かつてのライバルの言葉は、和田にとって最高の励みとなることだろう。(石田泰隆)

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