ズッコケ3人組の作者が書いた「屋根裏の遠い旅」という児童小説が歴史改変小説としても傑作で、大人になってから読んだけど内容のリアルさに感心した
その世界ではミッドウェー海戦をきっかけに対米戦を勝利した日本が執筆時の現代まで大陸や南方の植民地を維持したまま存続してるのだが、けっしてユートピアになっているわけではない
東南アジアや中国では泥沼のゲリラ戦にはまり込み、戦争に多くの予算を注ぎ込んでいるために近代化改装された大和や最新国産戦闘機が存在する一方、社会資本の整備も進まず木炭自動車がまだ走っていたりする
思想弾圧も激しく抑圧的な社会なのだが、国内に住む日本人にとってはたとえ家族の誰かが徴兵されていても外地の戦争はTVの向こうの遠い出来事としか感じられない

まあすごい小説なので一度読んでほしい