兼重社長は、1951年に山口県岩国市で生まれた。一家は、近くの川でアサリなどを採って生業を立てていた。近隣住民が語る。

「宏行くんの母は、最初の結婚で二男一女をもうけ、その後、夫を亡くしてから再婚した男性との間に、宏行くんが生まれました。
両親はきょうだいを分け隔てなく育てていましたが、家が敷地の中に2棟建っていて、成長すると一棟に上のきょうだいが、もう一棟に宏行くんが暮らすようになりました」

「ビッグ社が多店舗展開を始めたころ、宏行くんに頼まれて保証人になっていたのはお兄さんたちでした。ところがある日突然、宏行くんが『これからは俺一人でやる。きょうだいの縁も切って、岩国から出る』と、宣言したんです」

 その理由は定かではない。

「喧嘩したわけでもなく、お姉さんにいたっては経理を手伝っていましたから。当のきょうだいのなかには、『全国展開のためには、大きな借金を背負う必要がある。家族には迷惑をかけられないと、宏行は退路を断ったんだ』と理解を示す者もいましたが……」

 その後、兼重社長は創業期を支えたきょうだいと一度も会うことはなく、岩国にも戻らず、連絡すら取っていないという。

https://news.yahoo.co.jp/articles/664c7cd5ae4bb92851be33a09190d4946da982fb


ビッグモーター社長に悲しき過去