>22歳ではなく18歳でのドラフト1位。高橋の運命が変わったのは10月6日だが、覚悟が定まったのはその1カ月前のことだった。

>9月3日の中日-広島戦(ナゴヤドーム)を、高橋は一塁側フィールドシートで、母とともに観戦している。偶然にも中日は福谷浩司と郡司裕也の慶応出身バッテリー、つまり「幻の先輩」で臨み、広島には堂林翔太、磯村嘉孝の中京大中京OB、つまり「本物の先輩」がいた。

>「あの環境の中でプレーする選手を間近で見て、すごく刺激を受けました。あの舞台に早く立ちたいという思いも芽生えたんです」

>試合は中日が6-0で完勝。当日の観衆3958人の中にいた高橋は、この試合を見終わって「もし慶応に落ちたら(他大学ではなく)プロに行こう」と腹をくくったという。グラウンドレベルでの迫力を肌で体感し、見る側ではなく見せる側に立つことへの思いが高まったのだ。

ヒロト生観戦した試合で中日が快勝して夢見せたんや