仙台育英の投手育成

シーズン中の仙台育英は、1週間のうち平日に1試合、土日は各2試合の計5試合の実戦を行うが、月初めに綿密なローテーションを組んでいる。

 例えば「〇〇選手は水曜日と土曜日の1試合目に先発で5イニング。日曜日の第2試合に2番手で3イニング」といった具合で登板日を指定する。継投は「1試合を3人以上」がベース。

平均球速からストライク率、変化球の精度などの個人的な要素から、被打率、被進塁率といった失点に結びつく項目まで詳細にデータ化。

 そこから、先発、ロングやショートリリーフと、その時期の結果を加味しながら、臨機応変に役割を振り分けていく。当然のことながら、実戦から算出されたこの数値が、ベンチ入りの重要な指標にもなる。

医師やトレーナー、運動機能の向上をサポートする理学療法士ら外部スタッフと、SNSなどのツールを活用しながら選手たちの情報、状態を共有。それを基に個人と定期的に面談をして、週、月単位で目標を設定し、チームで決められた練習以外のトレーニングをセルフプロデュースさせているのだという。

 選手は自分の登板日を知っている。結果も数値化され、課題も浮き彫りとなる。だからこそ、目指すべき道に迷いなく進める。
https://number.bunshun.jp/articles/-/843434?page=4