>「今、すぐ辞めてください」。同社の経営計画書には「会社と社長の思想は受け入れないが仕事の能力はある」社員について、こう記載されていた。元社員によると、こうした社員は4段階の評価で3番目に位置づけられ、「会社と社長の言うことは聞くが能力がない」社員より低い評価だったという。

>「経営計画書の〇ページをお開きください!」。毎日行われる朝礼。代表者が声を張り上げると、数十人の従業員が数行ずつ同社の思想を読み上げていく。「まるで刑務所のような光景」(元社員)だった。

>月1回、本部の役員らが「環境整備点検」で各店舗を巡回し、不備があると人事考課にも影響した。そのため店舗の清掃時、従業員は「窓の隅々まで磨き上げた」(元社員)という。

>今月25日の記者会見。街路樹の枯死問題を問われた兼重氏が「環境整備で…」と発言したところで、同席した別の幹部が「きちんと調査し、適切に対処したい」と割って入った。

>除草剤がまかれた疑いも指摘され、兼重氏は会見で会社として除草剤散布は指示していないとの認識を示したが、環境整備点検の一環だった可能性もある。

>一方、従業員には名刺大の「サンクスカード」が毎月10枚ずつ配布され、上司や同僚への感謝の言葉を記して店舗の壁に掲示していた。元社員は「朝礼や環境整備点検、サンクスカードも会社に従順な人間をつくるための制度だった」と語る。