【土用の丑の日】絶滅危惧の「うなぎ」は食べてよい?「養殖だからOK」には大きな誤解が


ニホンウナギは国際自然保護連合(以下、IUCN)で、2014年から絶滅危惧種に区分されている。
実際に、日本の天然ウナギの漁獲量は1970年以降減少の一途を辿っており、
1960年代に3000トンあった漁獲量は2022年には59トンにまで落ち込んでいるのだ。

たとえば、国内で消費されるうなぎは99%以上が養殖。しかし、これらの養殖うなぎも実は”天然由来”。
ニホンウナギは全て、自然環境下で生まれた天然稚魚のシラスウナギを採捕し、養殖池で育てて出荷されたものなのだ。

そしてこのシラスウナギが獲れる量も年々減少傾向にある。
1970 年代は 50 トンを超えていたシラスウナギの国内採捕量だが以後減少を続け、1990 年に20トンを割り込んだ。
2022年度の採捕量は10.3トン、2023年は5.6トンとなっている。
そのため、アンケートでの食べて良い派の回答にあったような「養殖だから」というのは、現状”うなぎを減らさない”ことにはつながらないのだ。