「お前、分かってへんのか!」
立浪監督も自らの打撃理論に揺るぎない自信を持ち、若手に開花のきっかけをつかんでもらおうと試合前練習中に突如、マンツーマン指導を開始。選手を困惑させて昨季はチーム内で「教え魔」と陰口を叩かれたが、今季も相変わらずで「自分が現役時代に通算2480安打を残した、いわゆる大根切り<Xイングを選手に強く推奨する」と球団関係者は証言する。

ある選手もこうした状況を認め、「監督には『はい』『いいえ』『そうですね』としか言えない。常に顔色をうかがいながらプレーせざるを得ない」と話す。まるで立浪監督が在籍していた時代の、上下関係が極めて厳しいPL学園高のような張り詰めた空気がチームを支配しているのだ。首脳陣も例外ではなく、「自分の指導内容が指揮官の意見と相違すると分かった途端、手のひら返しで『そっちがいいですね!』と迎合するコーチがいる。とても悩みを打ち明けられない」と、この選手は肩を落とす。

顔が違えば中身も違うのに同じ指導で自己満足だから