ウクライナ反転攻勢は弾切れで頓挫、ロシア軍大攻勢で戦争終結へ
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 ウクライナ戦争はロシア軍の攻勢が始まり最終局面を迎えている。

 半面、ウクライナ軍を支援してきた米軍はじめNATO(北大西洋条約機構)は装備と弾薬が枯渇しかかっており、北東アジア有事の米軍の支援能力にも制約を及ぼしている。

反転攻勢失敗とロシア軍の本格攻勢開始

 泥濘期明けから始まったロシア軍の攻勢に対し、ウクライナ軍は6月4日頃から反転攻勢をかけ、2週間あまりが経過した。

 しかしウクライナ軍は、弾量も火砲数も約10倍と言われる優勢なロシア軍の火力と堅固な陣地帯に阻まれ、攻撃戦力を消耗している。

 退役米陸軍大佐のダグラス・マグレガー氏は、ウクライナ軍の累積戦死者数を約30万~35万人、戦傷者等を合わせた損耗は約60万~80万人に達したと見積もっている。

 ウクライナ軍の6月の攻勢開始時点の基幹戦力は、約3万~3.5万人のNATO加盟国で訓練された兵員であり、総兵力は約20個旅団、約6万人とされていた。

 しかし、攻勢開始以降その約半数が死傷し、7月中旬には約10個旅団、3万~3.5万人に減少したとみられている。

 ロシア軍の戦力は圧倒的に優勢である。

既に、ウクライナ側が地上戦において優位に立ち全土を奪還できる見通しはほぼなくなっている。

 今後ウクライナ軍が戦闘を続けても、人的物的損害を増やし支配領域を失う結果に終わるとみられる。

 一刻も早く停戦交渉に応じるのが、ウクライナとしてもNATOとしても賢明と言えよう。