乱闘といえばこれな、確か2011年


<西武9-1オリックス>◇11日◇西武ドーム

 渡辺久信監督(45)も、中島裕之内野手(28)も相当に怒っていた。まず、同監督が一気にまくし立てる。「当てた方がゴチャゴチャ言うことじゃない。こっちがもういいよって言ってるのに、山田コーチかな…。よく分からないクソガキが何か言ってるから」。久しぶりの3連勝だからなのか時折笑みを見せつつも、言葉は穏やかじゃない。

 7点リードの6回1死二塁。オリックス高宮に死球を受けた中島が、バットを放り投げて激高した。この乱闘騒ぎで最後までエキサイトしていたのが、当初仲裁役の渡辺監督だった。「ナカジの態度がどうとか言ってたけど、高校野球じゃない。食うか食われるかの中でやってる。みみっちいことを言うなってこと。当てちゃいけないわけじゃないけど、当てた方は謙虚に、ドライにいかないと。何でケンカをふっかけてくるのか」。振り返りながら、マグマが再点火した。

 直前に1ボールとした時点で、福間投手コーチがマウンドへ行っていた。中島の言い分はこうだ。「あり得ないタイミングでのタイム。あからさまですよね」。8回の打席では「いろいろムカついてた」と“怒りのマン振り”。そして、普段温厚な男が最後には「今年中にやり返します」。バットで、という意味だろうがこれまた不穏な空気だ。

 ある意味で完勝を吹き飛ばす、昨季から続く警告試合宣告。オリックスとの対戦は7月末にも組まれている。遺恨カード第2ラウンドとなってしまうのだろうか。