内閣府は14日、世界経済を分析した報告書「世界経済の潮流」を公表した。先行きのリスク要因として、中国の不動産市場や地方財政の悪化による経済の下振れを挙げたほか、同国の若年失業率の上昇も注視する必要があるとした。半導体などを巡る米中貿易摩擦の解決や緩和は「容易ではない」と指摘した。

 報告書によると、中国の不動産市場の低迷により、地方政府が依存する土地使用権譲渡収入が減少。加えて、公式統計にカウントされない隠れ債務が地方政府に存在している。不動産企業や地方財政などの破綻が生じた場合、金融収縮や消費マインドなどの低下を通じて景気が下押しされる恐れがあるという。

https://www.daily.co.jp/society/economics/2023/08/14/0016698891.shtml