■パリーグ優勝予想はソフトバンク

 オープン戦の取材を続けながら評論家など関係者の声を拾うと、そのほとんどがパ・リーグの優勝予想にソフトバンク・ホークスの名前を挙げる。オープン戦は、15勝2敗2分の成績で、ぶっちぎりの1位で終えた。しかも、その内容が素晴らしい。

 表を参考していただきたいが、12球団で、唯一チーム打率を3割に乗せ、チーム得点も100点台。本塁打、盗塁も1位で、おまけに、チーム防御率、失点までのすべてが断トツだ。きっと球団上層部は、ウハウハでしょうがないと思っていたが、実は、キャンプ中に話を聞いていた王貞治・球団会長の口から出たのは意外な言葉だった。

 「ほんとは、こんなことはしたくなかったんだ」
  こんなこと……が何を示すかは、すぐにわかった。