野球や無いけど坊主やめた強豪運動部の話
https://number.bunshun.jp/articles/-/857507

「実際、本校では昔から坊主が強制だったわけではないんです。ただ、やっぱり長年続くチームの雰囲気から、なんとなく髪を伸ばすことを躊躇っていた子が多かったように思います」
そう語るのは、2011年から佐久長聖高校駅伝部の監督を務める高見澤勝だ。

「夏のインターハイ前に出場選手と面談をする時間があるんです。大会の目標や心構えなどの話をするんですが、そこで永原と松尾(悠登、4月から東京国際大)の2人から『髪を伸ばそうと思います』という話をされました」
2人が髪型について話をしてきたのは、こんな理由からだったという。

佐久長聖はとにかく「坊主」のイメージが強い。中学生の選手たちもそういうイメージをもっていて、敬遠されているんじゃないか。
だからこそ、「そうじゃない」ということを自分たちで全国にアピールしたいんです――。

ここ5年ほどは勧誘に行った時、中学生から「坊主にしないといけないですか?」と聞かれることが年を追うごとに増えていた。入学後の髪型の話が話題に出ることも多かったという。

「私はいつも『別に強制じゃないから』という話はしていたんですけど、実際入ってみて先輩たちがみんな坊主だと気にするんでしょうね。確かに永原も入学当初は長かったのに、気づいたら丸めてしまっていて。結局、去年まで『髪を伸ばしたいんです』と言ってきた子はいなかったです」