福島第1原発から30キロ圏内の屋内退避地域で被災した電柱の電線を盗んだとして、福島県警南相馬署が窃盗容疑で住所不定、福岡ソフトバンクホークスの元選手伊奈龍哉容疑者(22)ら3人を現行犯逮捕していたことが31日、分かった。
 同署によると、3人は「金ほしさのためにやった」と容疑を認めている。ほかに逮捕されたのは、いずれも兵庫県洲本市の無職男(44)、リサイクル業の男(29)両容疑者。

 逮捕容疑は、3月30日午後3時40分ごろ、津波で大きな被害を受け、がれきの山となっている南相馬市原町区で、被災した電柱から地面に垂れ下がった電線約10メートル(時価9330円相当)を盗んだ疑い。電線を物色する3人を見かけた通行人の男性が不審に思って110番し、駆け付けた署員が取り押さえた。

 伊奈容疑者は昨年4月に知人女性の財布を盗んだとして、今年2月に窃盗容疑で逮捕された。当時の住所は兵庫県で、今回の事件で同時に逮捕された2人も同県に在住。電線を切断するための特殊なカッターを所持していることから、電線を盗む目的で3人が兵庫から屋内退避地域に入った可能性もあるとみて、余罪とともに調べている。

 伊奈容疑者は06年高校生ドラフト3巡目で近江からソフトバンクに入団。高校時代は05年夏の甲子園に出場。通算74本塁打を放つなど「伊奈ゴジラ」と呼ばれた。1、2軍とも試合出場のないまま07年オフにわずか1年間で退団。同年4月に受けた右肩関節手術の影響が退団理由とされた。在籍当時を知るチーム関係者は「素質は高かったが、何かと理由をつけて練習を休むことが多かった」と話した。
https://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2011/04/01/kiji/K20110401000542390.html

3.11後の火事場泥棒ほんま…