白石麻衣さんは7月4日午後3時半ごろ、自宅近くの片側1車線の信号のない交差点に差しかかった。対向車線の2トントラックが交差点の手前で停車していた。動く様子がないので前を横切って右折した。

 トラックの運転席に目をやると、男性がシートに背を預け、真上を向いて口を開けていた。

 「寝ているのかな」と思ったが、オートバイを道路脇に止め、トラックに駆け寄った。助手席の窓をノックしたが、反応はない。ドアはロックされていなかった。男性の体をたたいたり声をかけたりしたが反応はなく、意識がなかった。

 白石さんはスマートフォンで119番通報。通話しながらトラックのサイドブレーキを引き、後ろに停車していた軽自動車の会社員伊藤利英さん(54)=同市余戸中5丁目=に「前の方は意識を失っています」と声をかけた。