こうした不幸の連鎖ゆえか、A子さんはさらなる“救い”を求め、91年頃に統一教会に入信。建設会社の社長だった父親が98年に他界すると、遺産の大半を献金に費やし、02年に自己破産するのだ。だが、

「こうした経済状況が原因で、徹也が大学進学を諦めたというのはちょっと違うと思います」

 この親族はそう言って、これまでの“山上像”を否定するのだ。

「徹也は、いろんな大学を受験したものの、志望校ではない奈良産業大学しか受からなかった。それで大学進学を選ばなかったと聞きました」(同前)