1956年の南海ホークスの試合で、皆川睦雄が3-0からカウントをとるために
ど真ん中に軽く投げ込んだ直球をボールと判定した[9]。
ボールは明らかにストライクゾーンを通過しており、当然、捕手の野村克也および皆川が猛抗議したが、
二出川は「気持ちが入ってないからボールだ」と一喝した。
なお稲尾和久も同じようにど真ん中のストライクをボールと判定されたエピソードがある。
当然ながら稲尾が抗議したところ、二出川は
「新人の君に教えといてやる。プロの投手にとってど真ん中はボールなんだ」と答えたとされる[10]。

1リーグ制時代、中日球場で行われたゲームで球審を務めた二出川は、
ホームでのクロスプレーでアウトの宣告を下したが、攻撃側から「ノータッチだ」との抗議がなされた。
しかし二出川は頑としてこれをはねつけた。
翌日の新聞に、クロスプレーの写真が掲載され、キャッチャーがランナーにタッチしていないことが明確にされ、
リーグ会長がこれを重く見て、二出川を呼び出したところ、二出川は新聞の写真を一瞥し、
「会長、これは写真が間違っているんです」と平然と言い放った。