誹謗中傷が大きな社会問題となっている昨今だけに、このような一部阪神ファンの振る舞いを否定的な目で見る向きは当然多い。ただ、在阪の放送関係者は「海外サッカーなどが特にそうですが、プロのスポーツ興行においてブーイングはつきもの。中継に携わるわれわれにとっては球場の臨場感を伝えるための格好の素材でもあるのですが…」とも語る。

 続けて「前提として、誹謗中傷や選手の身体的特徴などをやゆすることは当然ながら論外です。その一方で、甲子園の名物でもあるユーモアのあるヤジまでなくなってしまうのは寂しい」と複雑そうな表情を浮かべた。

 だからこそ、この放送関係者は虎ファンたちにこんな提案を口にした。

「これからはブーイングをしたい相手選手に『お~ん!』の声を一斉に浴びせてみてはどうでしょうか? こちらの方が阪神らしくていいのでは」

 折しもMLBではエンゼルス・大谷翔平に対する「カムトゥーテキサス!(テキサスに来て!)」などの応援プラカードを持ったファンが球場内のコールを先導。大きな渦を作り出している。それと同様、第2次岡田政権を象徴する言葉「お~ん」を、ブーイング代わりに一斉にコールすればどうなるか…。想像しただけでピリピリしたムードが優しい気持ちになりそうだ。

 甲子園ではすでに一部のファンが、六甲おろしの替え歌として「お~ん、お~ん、おん、お~ん♪ 阪神タイガース♪ アレ、アレ、アレ、アレ♪」などと合唱。先導役しだいでは「お~ん」のコールがまとまりやすい環境にある。

 世間の批判を逆に笑いで返すのもまた、関西流。果たして虎党が聖地甲子園を「お~ん」の大合唱で包む「お~ん一斉蜂起」は実現するか。
https://news.yahoo.co.jp/articles/6e06e000c3b03bf92c51bf2809d6e008429e7147