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球団史上初の2年連続最下位へまっしぐらの中日。22日の阪神戦(京セラ)もサヨナラ負けで1959年以来64年ぶりの敵地13連敗、借金も95年以来28年ぶりに「25」まで膨らんだ。選手たちに元気がないのは、今月初めに試合前の食事会場で勃発した「令和の米騒動」のせいかもしれない。立浪和義監督(54)が得意のトップダウンで突如、炊飯器を撤去し白米の提供を禁じたのだ。大物助っ人が異議を唱えて投手陣はすぐに制限が撤回されたものの、今季も12球団ワースト貧打の野手陣には身内からの兵糧攻め≠ェ続いている。 (山戸英州)



体が資本のプロ野球選手。毎試合前にケータリングで中日の選手やチーム関係者に提供される食事は、管理栄養士の指導のもとバランスの良いメニューが用意され、これまでは炊飯器にたっぷりの白米に、日替わりの牛丼、カレーなどを合わせて好きなだけ食べることができた。ところが、今月3日の本拠地バンテリンドームでの阪神戦前、ベンチ裏にある食堂の入り口に「当面の間、白米を提供しません」との張り紙がされたという。

炊飯器は忽然と姿を消し、白米は小さなおにぎりのみ。何の前触れも、どこからの説明もないまま、紙切れ1枚で主食を召し上げられたナインは不満を爆発させたが、立浪監督の鶴の一声で決まったことと知り言葉を失った。きっかけはDeNAから現役ドラフトで加入した今季、開幕から打線の中軸として活躍してきた細川成也外野手(25)だという。

「細川が夏場に入り調子が落ちてくると、立浪監督は『ご飯の食べ過ぎで動きが鈍くなったからだ』と考え、改善策としてご飯の準備をやめさせた。そうしたら成績がまた上がってきたから、他の選手も…となった」とチーム関係者。しかし当然ながら、選手側には「全員に連帯責任を取らせるやり方はおかしい。食事の摂り方に問題がある選手だけ、制限をかければいい話ではないか」などと当惑が広がった。

騒動初日の竜ナインはとりあえず、小さなおにぎりを多めに頬張るか、麺類を大盛りにして空腹を満たし、グラウンドに出たものの阪神相手に2―5で敗れた。この事態に敢然と反旗を翻したのが、来日7年目のライデル・マルティネス投手(26)。「なぜ白米が提供されないのだ!」と強く訴えると、絶対的な守護神がヘソを曲げてはチームが立ちゆかないとの判断が働いたのか、わずか1日で投手陣にはどんぶり飯が復活。この朝令暮改のドタバタぶりが、いまだ制限が続く野手陣をなおさら苛立たせている。

ある選手は「この時代に白米がしっかり食べられないなんて夢にも思わなかった。しかも、同じチーム内で食べられる人とそうでない人がいる。もはや『令和の米騒動』ですよ」とあきれ顔。しかも2軍は全選手がどんぶり飯OKで、16日の巨人戦(バンテリン)前の円陣では、1軍に昇格したばかりの石垣が「今日食堂入ったとき、米なかったので。今日は米米CLUBではなくて、米なしCLUBで行きましょう」と苦情混じりに声出し。立浪監督が居合わせなかったせいか、ナインも「おお〜」とあおり立てたり苦笑したりする一部始終は、球団公式ユーチューブに投稿された映像で確認できる。

以下略全文夕刊フジ
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