2018年に右肘靱帯を損傷した際は9月上旬に靱帯損傷が発覚。しかし、シーズン終了後の手術でも指名打者なら来季開幕に間に合うとの見込みから、打者としてのプレーを続け、手術を受けたのは全日程終了後の10月1日(同2日)だった。同年9月に行われた会見では手術までの経緯を明かすと同時に、手術の可能性に直面した際のプレーヤーとしての思いを語っていた。

「100%、自分が投手としてパフォーマンスを発揮できる状態なのか。(手術を)しないならしないに越したことはないと思いますけど、それで自分の100%が出せるならやらない方がいいと思うんですけど、そうではないと思った」

 しかし、2018年の右肘手術から打者復帰したのは約7か月後、2019年5月7日(同8日)の敵地・タイガース戦だった。チームはマイク・トラウト外野手の負傷者リスト入りを決め、すでにポストシーズン進出の望みは絶たれた状況。かねてから試合出場への思いは強く、打者としては打撃3冠王を狙える位置にいるが、来季へ万全を期すなら……。手負いの状況で打者出場を続けても、一方で即手術に踏み切る決断を下しても。どちらになってもおかしくない。