ジェフ・パッサン氏から大谷へのラブレター
https://www.espn.com/mlb/story/_/id/38249798/shohei-ohtani-ucl-tear-magic-jeff-passan

過去3年間、大谷が野球のフィールドで過ごした時間はその一瞬一瞬、全てが贈り物だった。当たり前のように思っていた彼の偉業は当たり前じゃない。

1世紀にわたって投手か打者どちらかを選ぶ事を求められきた野球界において、最高の投手であると同時に最高の打者として活躍する大谷は野球の常識を変え、いわば野球の絶頂にいた。いや、彼こそが野球そのものだと言える。


週に1回登板して、毎晩DHとして出場する彼の負担は誰よりも大きかった。しかし彼はトレーニングを減らす事も休むことも考えなかった。なぜか?その勤勉さのおかげで今の彼があるからだ。
大谷の敵は対峙するピッチャーやバッターではなく、彼自身の身体だった。

今日のダブルヘッダー第2試合の時点で、再度トミージョン手術の可能性がある事も、2ヶ月後に控えたFAがより複雑になる事も、彼はすべてわかっていた。なのにあの笑顔だ。
もし貴方ががどんな人間か知りたければ、今日デラクルーズに突つかれた時のリアクションを見ればいい。
彼が今どんな状況に置かれているか考えたたら、不機嫌にあしらう事だって何だって許された。しかし、大谷は微塵も表に出さず、笑顔と共にデラクルーズの才能に賛辞を送った。
日本、ドミニカ共和国出身の二人を結びつける言語は「野球」だった。

前回このような状況に置かれた後、彼は誰も見たことのないような最高の野球選手へと成長を遂げて戻ってきた。今回だってきっとそうだ。

この3年間で大谷は限られた選手しか辿り着けない領域まで到達した。その功績と名声は1世紀ぶりに現れたベイブルースだ。そして才能という意味では、ルースは大谷には及ばない。