包茎にたいする恥の感覚や嫌悪は、それ以降も消えることはなかった。1923年の新聞には、包茎手術の失敗を苦にして自殺した14歳の記事が掲載されている。他殺の疑いでも捜査がなされたが、包茎を悲観して手術をしたものの治らなかったので、吾嬬町(あづままち)の川に身を投げたと警察では判断された。死人に口なしで真相はわからずじまいだが、死因について上記のような解釈が成り立つくらいには、包茎にたいする嫌悪というものは了解可能なものだった。

https://bunshun.jp/articles/-/44070?page=3