和歌山県太地町で1日、イルカなど小型鯨類の追い込み漁が解禁された。反捕鯨団体の抗議活動を監視する警察官が警戒する太地漁港から、地元漁協に所属する「太地いさな組合」の漁船12隻が日の出とともにイルカの群れを求めて出港した。この日は台風の影響で、30分ほどで帰港。漁獲はなかった。

港周辺には「太地イルカ漁を阻止」などと書いたのぼりを手にした動物愛護団体のメンバーとみられる数人がいたが、大きな混乱はなかった。小畑充規組合長(56)は「明日は天候が良くなる見込み。少しでも多く水揚げできるよう頑張りたい」と話した。

複数の漁船が沖合からイルカやゴンドウクジラを同町の畠尻湾に追い込んで捕獲する伝統の漁。県知事の認可を受け操業している。来年春まで続く。漁の期間中、県警と第5管区海上保安本部(神戸)は町内に現地警戒所を開設し、24時間態勢で警戒に当たる。

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