『ロリータ』(Lolita) は、ロシア生まれのアメリカ合衆国の作家、ウラジーミル・ナボコフの小説。
1955年刊。少女性愛者ハンバート・ハンバート(1910年生まれ)と、彼が心惹かれた
少女ドロレス・ヘイズ(1935年1月1日生まれ)との関係を描いた長編で、全体はハンバートの手記の形を取っている。

少年時代の1924年夏にアナベル・リー(1910年生まれのハンバートより数か月年下の13歳 - 14歳)と出会い、
恋人同士になるが、アナベルは出会いから4か月後に発疹チフスにより死別してしまい

1947年、ハンバート(36歳 - 37歳)はアナベルの面影を、あどけない12歳の少女のドローレス・ヘイズ(Dolores; 愛称ロリータLolita)に
見出して一目惚れをし、彼女に近づく下心を持ってその母親である30代半ばの未亡人シャーロット・ヘイズと結婚する。

1949年7月4日、ロリータ(14歳)は突然ハンバート(38歳 - 39歳)の目の前から姿を消す。
その消息を追ってハンバートは再び国中を探しまわる。3年後、ロリータからの手紙(1952年9月18日発送、9月22日着)から
ついに居所を見つけ出すが、17歳になった彼女は若い男と結婚、彼の子供を身ごもっていた。
哀しみにくれるハンバート(41歳 - 42歳)は、かつて彼女の失踪を手伝って自分の許から連れ出したのは
男性の劇作家クレア・クィルティ(愛称キュー)であったことを知り、遂には彼を殺害する。
ハンバートは、しばらく後に逮捕されて獄中で病死し、ロリータも出産時に命を落とす。