日本野球機構(NPB)とプロ野球12球団による実行委員会が4日、都内で開かれ、野手が向かってくる走者に対してベースを完全にふさいだ場合の判定基準の変更を決めた。5日から運用される。

 8月18日のDeNA―阪神戦(横浜)の9回に阪神の二盗が阻止された場面で、ベースカバーに入った遊撃手の足が二塁をふさぎ、走者とも接触したが審判団は走塁妨害なしと判定。阪神が意見書を提出し、検討課題となっていた。

 森健次郎審判長は「完全に(二塁ベースを)ふさいでしまったのは、送球がそれたがための不可抗力。規則的には“妨害”とはできない。しかし不可抗力といえど、走者の不利益を取り除くということで進塁を認める。これを“ブロッキングベース”という名前で運用していきます。規則を変えるのではなく、運用を変える。もし一塁走者にそういうことが、けん制球で起きたような時は一塁にとどめる。当然、逆にそれがいい送球なのに意図的にベースを占めてしまった場合は、審判員の判断によりますけど、オブストラクション(走塁妨害)にして二塁に進めるケースもあり」と説明した。

 これまでは野手が故意にふさいでいない場合はタイミングがセーフでもアウトとしていた。今後は不可抗力でも守備側が完全にふさいだ場合はタイミングを見てセーフとして判定する。

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