https://toyokeizai.net/articles/-/699259
海外パビリオンに対するゼネコン関係者の見方は冷ややかだ。

「儲からないであろう仕事に、社員や職人をつっこむわけにはいかない」(準大手ゼネコンの首脳)。
「万博の海外パビリオン工事については、ゼネコンはどこもやりたがっていない」(ゼネコン各社と取引のある建設テックの社長)。

中には、「万博の工事には手を出さない方がいい。やけど程度では済まない」(中堅ゼネコンのベテラン社員)と吐き捨てる関係者もいる。
ゼネコン業界では、海外パビリオンの工事について、もはや「総スカン」と言っても過言ではない状況なのだ。

政府は、万博関連工事についてはこの残業規制の対象外とすることを検討していると報じられている。

だが、これについて準大手ゼネコンの首脳は、
「あってはならないことだ。『万博工事だけ、無制限に働け』なんて指示することは、社内にも社外向けにも説明できない」
と語るなど、ゼネコン業界全体から反発を食らっている。

そもそも海外パビリオン工事の問題がこじれている背景として、万博協会の姿勢を問題視するゼネコン関係者は多い。
前出とは別のスーパーゼネコンの幹部は、「ここまで遅々として進まないのは、協会にプロジェクトをまとめる力がないことが大きな要因」と憤る。