新大阪駅から決戦の地、博多へ出発して約1時間20分。新幹線が広島駅に到着した直後、車内がザワザワし始めた。ふと、ホームに視線を向けた坂本の目に映ったのは広島の長野だった。事前の連絡もなく、理由やなぜそこにいるかも不明。ただ、底抜けの笑顔で手を振り続ける姿を目に焼き付け、闘志が湧き上がるとともに沈みかけた心も上がった。

「チョーさんがいる」。日本シリーズ2試合を戦った疲労から、眠りにつく選手もいる中で菅野ら同じ車両に乗り合わせたチームメートへと伝えた。「えっ? 何で?」と驚きながら、伝言ゲームのように長野の存在が伝わっていく。時間にすれば1〜2分ほどだったが、一通り手を振った後、忍者のようにホームの陰に消えた。

坂本はスマートフォンを手に取って、メールで感謝を伝えた。長野が巨人時代には「サカチョー」と称され、12年にはともに最多安打を獲得。アベック弾は13度を数えた。広島出発後、駅にいた理由について、長野は「えっ? 行ってませんよ」とけむに巻いた。偶然なのか、待っていたのか。ともかく、長野が笑顔で手を振る姿に元気をもらったのは確かだった。

12 風吹けば名無し[] 2020/11/24(火) 09:36:00.22 ID:TYBrG8pWd
なおその時間帯の長野は広島の秋季練習に出てた模様