6月24日夜、新横浜駅から名古屋への新幹線で同期入団の栄枝にLINEを入れた。「明日からよろしく」(佐藤輝)。「どしたん?」(栄枝)。「今、名古屋向かってる」(佐藤輝)。6月は打率1割7分9厘。DeNA戦後、2シーズンぶりとなる2軍降格を告げられていた。「ホテル着いたら部屋来いや」(栄枝)。最後にそんなメッセージが送られてきた。

 午後11時、栄枝の部屋にこもった。「終わったことはしゃあない」「すぐ上がるんやし調整したらええ」。静かに寄り添ってくれた。それが、身に染みた。カード途中の2軍行き通告。心にモヤモヤがなかったわけではない。それでも、現実を受け止め前を向けたのは、仲間のおかげだった。「明日から頑張っていくわ」と言い、部屋を出た。

 翌朝には和田2軍監督に「やります!」と言い切った。目の色が変わった。「同期唯一の野手なんでね、ありがたかったですね」。今でも、あの30分の会話を忘れない。プロ3年目。また強くなれた瞬間だった。
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サトテルはあの二軍落ちから