堂本剛「相当悩んでた、十代の頃ほとんど記憶ない」

2003年には過換気症候群やパニック障害を患っていることを告白した剛。彼の心の異変は、仕事のために家族と別れ、単身上京した15歳のころから始まっていたようで
本書の中でもそのときのことを「僕、めっちゃ泣きましたね。やっぱり奈良がすごい好きやったし。何かこう心の底から人さまの前に立って、何かを表現するというお仕事に就きたいと思ってなかったんです」
「そのあとは本当に皆さんに求めていただく自分を全うするということが、自分のお勤めだと思って生きていくんですが」と、もともと前に出る性格ではなかったうえに、アイドルとしての虚像と“本当の自分”のギャップに悩んでいたという。
剛が10代のころといえば、ドラマ『人間・失格〜たとえばぼくが死んだら〜』(TBS系)や『金田一少年の事件簿』(日本テレビ系)に出演し、爆発的な人気を得ていたころ。
剛自身、「記憶がほとんどないんです」といい、「今では考えられませんけど、本当に死にたいと思ってね、生きていた時期もあって。でも根性もないし、怖くて死ねなくてくるしくて。
で、毎日空を見て、涙を流して。本当の自分で生きたいのに、生きることが許されない」と思い詰めていた日々を思い返している。