7年前に命の危険にさらされる事件を克服しての初来日だ。双子の兄弟と歩いている時に、3人組の強盗に遭って、マチェット(山刀)で左腕を20か所も刺されたという。腕を切断する恐れもあったが、医師の懸命な治療で最悪の事態は逃れた。腱(けん)や神経をつないで1年近く治療に努めて再びボクシングができるようになった。「11か月でボクシングを始めた。僕にとってはボクシングがリハビリだ」。涼しい顔で話したが、左腕の傷はいまも生々しく残っている。

天心の相手異次元の修羅場を潜り抜けとるな