「立浪和義、片岡篤史は徳を積むために草むしりをしていた」PL学園元監督の中村順司が甲子園春夏連覇の偉業を振り返る

「徳を積む」立浪和義、片岡篤史らの早朝草むしり

 前評判はそれほど高くないなかで手にしたセンバツ優勝。そしてこの瞬間、「先輩たちができなかったことをやろうぜ」とチームに明確な目標が生まれた。春夏連覇である。さらにその目標を達成するために、選手自身で決めて行動に移したことがあった。

「徳を積むということで、グラウンドの草むしりを始めたんです。中心にいたのは立浪、片岡篤史、住野弘宜の3人。寮の起床が6時半だったので、その30分前に起きてやっていた。その姿は、8月21日の決勝の朝も変わることはありませんでした」