>>529
これもすき

当時の朝青龍氏は周囲から本名「ドルゴルスレン・ダグワドルジ」の一部を取り“ドルジ”という呼び方をされていたというが、豊ノ島も「僕も感覚的にドルジって呼んじゃってたんですよ。悪気なく」と、年下ながら朝青龍氏のことを呼び捨てに。朝青龍氏は呼び捨てにされる度に「この野郎梶原(豊ノ島の本名)!ドルジじゃないだろ、ドルジさんだろ!」と冗談交じりに注意してきたというが、豊ノ島はあまり聞き入れなかったという。

 豊ノ島はそこから数年がたった2001年11月場所後に角界入りしたが、入門直後のある日に同期入門の琴奨菊(元大関・現秀ノ山親方)と一緒にいたところ、当時小結だった朝青龍氏と遭遇。朝青龍氏は2人に「頑張れよお前ら」と激励の言葉をかけたが、その去り際に豊ノ島に「おい梶原、ドルジって言ってみろよ」、「三役になったぞ。ドルジって今言ってみろ」と要求してきたという。

角界は「番付が一枚違えば家来同然、一段違えば虫けら同然」という言葉があるほど、番付による上下関係が厳しい世界。入門したての力士が関取を呼び捨てにするのはまずあり得ない行為で、豊ノ島は「いやいや、すみませんでした」と平謝りして何とかその場を逃れたという。