https://news.yahoo.co.jp/articles/12166e906908784262ea8928cf97d8843a5dee7f?page=1

野村克也氏が筆者に教えてくれたのは…
 中日のベンチを見ていると勝っているときはいいが、劣勢になっているときや接戦のときには途端にベンチが静かになっている様子が見てとれる。

「チームが劣勢のときほど、ユーモアたっぷりのヤジでベンチ内に笑いを起こすことは大事なことなんだよ」

 と筆者に教えてくれたのは、野村克也氏である。野村氏とは楽天の監督を退任してから書籍の取材でいろいろな話をさせていただいたが、「ユーモアも戦ううえでは大切な武器になる」とその効用について、こんなエピソードを話してくれた。

 野村氏が南海で選手兼任監督を務めていた71年オフ、当時ヤクルトに在籍していた大塚徹という26歳の野手をトレードで獲得した。茨城の土浦第三高から64年に国鉄(現ヤクルト)に入団し、ユーティリティープレイヤーとして活躍していた以上に、ムードメーカーとして明るい性格を野村は高く評価していた。