マーリンマン戦は放送確定や

この日のメインは、アトランティスvsマーリンマン。収録が止まるたびに、監督であるさとう陽と音響監督が椅子を寄せ合い、「この時のキャラクターの気持ちはこうではないか」、「先の展開から考えて、ここの声は抑えたほうがいいのではないか」など細かな演出を話し合う。ごくまれに、プロデューサーや原作担当者に意見を求められることもある。それらを受けて、声優も調整していくのだが、時に2テイク、3テイクとなることもある。

また、今回は通常のアフレコ収録よりも手間のかかる方法をとっているという。スタッフから説明を受けたゆでたまご中井先生が驚きの声を上げる。
「今回は、声優さんのセリフを入れてから、それに合わせてまた絵を作り直すとお聞きしまして、とても手間暇がかかっているなという印象です。漫画に例えると、ネームでコマ割りを確認したのに、完成原稿が上がった段階で『ここのセリフを足したいからコマも増やして』と言われるようなものですよね。『キン肉マン』の場合なら、1話全体が18ページと決まっているので、コマが増えた分、ほかのところで調整しなければならない。今回のアニメも1話全体の時間と帳尻を合わせるわけですからね...。私だったら、断りたいですね......」

ここまで、収録への配慮や手間のかかっている『キン肉マン』新アニメ。今回の来訪でそれを知った両先生の期待も当然高まってくる。中井先生は、独特の方法で収録を聞いていたという。
「今日の収録分のコミックス(40巻)を、声優さんの声に合わせて読み進めるということをしていたのですが、いやあ格別でした。アトランティスがこんな声だったんだ、とあらためて発見もありました。素晴らしいです!」

https://wpb.shueisha.co.jp/news/entertainment/2023/09/29/120576/