情緒も不安定になっていた。自分の発言、采配がことあるごとにネットで批判された。「プロ野球の監督に批判はつきもの」。心では分かっていても、人格否定、度が過ぎた罵詈(ばり)雑言だけは許せなかった。見たくなくても、見てしまう。視界に入る否定的な言葉が、藤本監督の精神をむしばんでいた。何げない道を歩いている時でさえ、通りすがる人が自分を批判している人だと思いこんだ。「まぁ批判はいいとしてやな、『クソ髭』とかさ、そういうのはどうなんや…」。言葉の主の顔も分からない。ネットというあまりに大きな“敵”を相手にしてしまった時もあった。

【ソフトバンク】満身創痍だった藤本博史監督 群発頭痛、罵詈雑言…我を失いかけた激動の1年間
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