彼の謝罪を別の見方をする精神科医もいる。多くの刑事事件で心理鑑定を手掛けた、こころぎふ臨床心理センター長で公認心理師の長谷川博一氏がこう語る。
「彼が心底謝罪をしたかは疑問です。というのも、供述を見ていて私がいちばん感じたのは、『共感性の欠如』だからです。多くの被害が出たことについては『(亡くなるのは)8人くらいではないか』と考えていたと、自身の“誤算”を告白し、むしろ被害関係者の感情を損ねることになりました。
反省のようなことも供述していますが、自身の行為で傷ついた人の痛みを想像しているように受け取れません。
また、彼は犯行の3日前に現場近くの京アニのショップに立ち寄っていますが、そこに放火しなかった理由として『恨みの対象は京アニ。(ショップには)お客さんがいる』と供述しています。
感情ではなく、理屈で語っている。
京アニという組織をひと括りにしてとらえていたという論理が読み取れます。
喜怒哀楽の多様な感情を読み取ることが苦手で、逆に理屈上のやり取りに終始するタイプだということです。

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