「予科生の間は、満足にお風呂に入ることもできません。
週に1度、多くても週に2、3度でした。
怒られると反省しないといけないので、入浴する暇などないのです。
予科生の衛生環境は最悪で、制服のシャツは黒ばみ、ジェルで固めた髪の毛は白い粉でいっぱい。
モットーの“美しく”からは程遠い状態です」

確かに“清く正しく美しく”とは程遠いというしかない。劣悪な環境は入団後も継続する。

「寮では、1年目の使用が許される浴場のシャワーは二つだけ。
大浴場の浴槽に漬かるなどもってのほかです。
また、タイルには直に正座で座り、その状態で体を洗わねばならず、お尻や足は満足に洗えない。
ドーランを落としきれないので、汗拭きシートで体を拭き、耐え忍んでいました」