屋根、天井

屋根は周回部分が「スカイホール」に当たり、波打った独特の形状をしている。中央部の直径76mの部分はポリカーボネートになっており、自然光を取り入れることが可能になっている。屋根の最高部は地上からの高さ83mとなっている。

天井の中央部には「スーパーリング」と呼ばれる反響板と遮光板を兼ねたものが吊り下げられている。外側の6つのリング状のものと中央の1つの皿状のものからなり、一番外側のものは固定され他の6つのものが上下する仕組みとなっている。内側に向かって下る傾斜がつけられており、全て上に引き上げられた場合はその隙間から自然光を取り入れることができる。この時のグラウンドからの天井高は72mとなる。内側から4枚目のリングに合わせて内側3枚のリングを下げれば光を漏らさない状態となり、この時の天井高は60mである。固定式の外側のリングの高さに全ての高さを揃えれば自然光を取り入れつつ空白感を軽減する展示会モードとなる。外側のリングに合わせて6枚のリングの端をそろえるように下げていくと天井高が36mとなり、残響時間を減らすことができる。このシステムは音響の面からアーティストに好評であった。

しかし、このシステムの制御装置の電子部品が製造中止となり[19]、万が一故障した場合修理に多大な時間と費用が掛かることになること、天井が低い位置で停止した場合には野球開催に、高い位置で停止した場合は昼間のコンサート開催に支障が出るために、2004年8月頃から高さ60mの位置で固定してこのシステムは使用していない。ただし、中央のものにはスピーカーが備えられていることもあり、現在も補修・取替えのために地表面まで降ろすことがある。