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 「秘蔵写真などを展示したいのが本音ですが、大谷家の協力は得られず難しい。展示しているエンゼルスのグッズは公式HPから自腹で購入しています。当然予算の問題があり、数は限られてしまいます」

 地元を訪れた野球ファンは正直な思いを明かす。

 「少年時代の秘蔵写真など地元でしか見ることができないお宝グッズがあると思っていましたが、どこも新聞記事の切り抜きばかりでした。見所といえば、実寸大の握手像くらいでしょうか」

 黄金色に輝く大谷の握手像は奥州市役所と奥州市伝統産業会館にある。日ハム在籍時の2017年、本人協力の元、実際に手を測定し、南部鉄器の技術を用いて作成された。

 奥州市伝統産業会館の握手像の周囲には伝統工芸品とともに、ユニファームなどグッズも展示されているが、やはり新聞記事の切り抜きのほうが目立つ。前出のファンは続ける。

 「幼いころの写真、使用していたグローブやバッド、ユニフォーム、少年時代に獲得したメダルやトロフィー。これらを見ることで、メジャーの大スターを近くに感じたかった。

同じくメジャーで活躍したイチローさんや松井(秀喜)さんの地元には現役時代から記念館がありましたが、大谷選手は彼ら以上の実績を誇りながら記念館がないのが不思議です。

 そもそも街をあげて応援している雰囲気もありません。応援幕を掲げているのは、大谷選手が通っていた小学校くらい。飲食店を訪れてもポスターを貼っているところは皆無でした。市内を回っていても『大谷翔平の地元』を感じることはほとんどなかった。なぜPRしないのか不思議です」