アダルトビデオ(AV)に出演した20代女性に出演契約書を交付しなかったなどとして、大阪府警浪速署は6日、AV出演被害防止・救済法違反の疑いで、福岡県糸島市のAV制作会社「青雲(せいうん)」の男性社長(40)を書類送検したと発表した。容疑を認め、「(昨年6月の)新法施行前から出演してもらっており、ズルズルとやってしまった。法律の理解も足りていなかった」と供述しているという。同法違反容疑での摘発は府内初。

書類送検容疑は昨年7月上旬から同12月上旬、女性が出演したAV10本分について、本来必要な出演契約書を交付しなかったり、契約書に具体的な内容や場所を記載しなかったりしたとしている。

浪速署によると、いずれの作品も公開されていない。女性は1本あたり4万円の報酬で出演し、毎回受け取っていたという。今年1月、女性から過去の出演トラブルの相談を受けた同署が捜査していた。